駐車場の陥没や舗装の傷みが目立ってきたとき、「部分補修でしのぐか、思い切って打ち替えるか」は多くの店舗オーナー様が悩むポイントです。本記事では、横浜市都筑区の花屋さんの店舗で行ったお客様用駐車場の打ち替え工事の事例をもとに、工法を選んだ判断の理由、施工の流れと工程のポイント、費用の考え方を、創業25年・完全自社施工の駐車場舗装工事PROが解説します。
この記事の要点
- 陥没が多い駐車場は路盤(舗装の下の土台)まで傷んでいることが多く、表面だけの部分補修を繰り返しても再発しやすいため、範囲をまとめた打ち替えが合理的な場合があります。
- 今回の事例では、片側13台分の駐車枠と出入口付近をまとめて打ち替え、入りづらかった入口もスムーズに出入りできる平坦な駐車場に生まれ変わりました。
- 舗装とあわせて、車止めの後方移設(セットバック)新設や身障者マークの追加、使っていない看板の撤去、ラインの引き直しといった舗装以外の改善も同じ工程で実施しました。
- 打ち替えの費用は「既存舗装の撤去・処分費+新設舗装費」を軸に、車止めやラインなど付帯工事の数量を積み上げて考えるのが基本です。
現場の概要
今回ご紹介するのは、花屋さん店舗のお客様駐車場舗装修繕工事(横浜市都筑区・片側13台分打ち換え)の現場です。
| 場所 | 横浜市都筑区(花屋さんの店舗) |
|---|---|
| 施工対象 | お客様用駐車場(片側13台分の駐車枠と出入口付近) |
| 工事内容 | 舗装の打ち替え、車止めのセットバック新設、身障者マークの新設、使用していない看板の撤去、ラインの引き直し |
ご相談の背景・課題
この現場は、もともと舗装の傷みが激しく、路面のあちこちに陥没が見られる状態でした。出入口付近も傷んでおり、入口が入りづらいことも課題でした。店舗のお客様用駐車場は、お客様が最初に車で触れる「お店の顔」です。路面の凹凸をそのままにしておくと、使い勝手はもちろん、店舗の印象にも関わってきます。
ここで検討すべきなのが、傷んだ箇所だけを直す「部分補修」と、範囲を決めて舗装をやり替える「打ち替え」の使い分けです。軽度のひび割れや小さな穴であれば部分補修で十分対応できるケースもあります(適用できる傷みの範囲や費用感は駐車場のひび割れ補修にかかる費用と部分補修で対応できる範囲の解説で詳しく紹介しています)。しかし、陥没が多発している路面は、表面のアスファルトだけでなく、その下の路盤が弱っているサインであることが一般的です。表面だけを埋め直しても同じ場所が再び沈みやすいため、今回は片側13台分の駐車枠と出入口付近をまとめて打ち替える方針としました。
駐車場打ち替え工事のポイント
路盤からやり直すのが「打ち替え」の最大の利点
打ち替え(「打ち換え」とも表記します)とは、既存の舗装を撤去し、路盤を整え直したうえで新しいアスファルトを敷き直す工法です。工程としては、既存舗装の切断・撤去から始まり、露出した路盤の状態を確認しながら不陸(路面の凹凸)を整正し、しっかり転圧してからアスファルト合材を敷き均し、ローラーで締め固めます。陥没の原因に土台から対処できるため、路面は平坦に生まれ変わり、入りづらかった入口もスムーズに、出口もきれいに仕上がりました。当社は公共の道路舗装も手がけてきた完全自社施工の会社ですので、転圧や平坦性の管理といった基本を徹底しながら、駐車場の規模に合わせた段取りで施工します。
「片側をまとめて」で店舗営業への影響を抑える
店舗の駐車場工事で大切なのは、営業を止めないことです。全面を一度に閉鎖すると来店のお客様が駐車できなくなってしまうため、今回のように片側の駐車枠と出入口付近を区切ってまとめて施工する進め方は、営業を続けながら舗装を刷新したい店舗に向いた方法です。範囲を区切ることで重機や資材の置き場も計画しやすく、工程管理もしやすくなります。
使いやすさを高める付帯工事まで一括で
今回は舗装だけにとどまらず、車止めを後ろに下げて新設するセットバック、身障者マークの追加、使っていない看板の撤去、ラインの引き直しといった改善も同じ工程の中で実施しました。車止めの位置を後方に下げたことで車の周囲に余裕が生まれ、お荷物の積み下ろしが楽になりました。ラインの引き直しと身障者マークの新設で区画も明確になり、どなたにも利用しやすい駐車場づくりにつながっています。舗装・区画線・車止めを別々の業者に頼むと調整の手間が増えますが、完全自社施工で一つの工程表にまとめられるのも、こうした一括工事のメリットです。
現場写真




監修者からの一言
この現場は路面のあちこちに陥没が出ていて、出入口も傷んで入りづらい状態でした。陥没が一箇所でなく複数に散っているときは、表面ではなく下の路盤が弱っていると見ます。埋め戻しても同じ場所がまた沈む。だから片側13台分と出入口付近をまとめて撤去し、路盤を整えて転圧し直すところからやり直しました。
ただ、打ち替えが常に正解とは限りません。土台からやり直せば持ちは良くなりますが、費用も範囲も大きくなります。部分補修は安く早く済む代わりに、原因が路盤にあれば再発します。今回は片側ずつ区切って営業を止めない進め方にしましたが、区切れば工程は分かれます。どちらが上という話ではなく、傷みの深さとお店の使い方のどちらを優先するかで最適解は変わります。
1台分のひび割れでも13台分の打ち替えでも、迷ったらまず現状を見せてください。現地調査は、事前に現場の住所・おおよその広さ・現状をお知らせいただいたうえで日程を調整します。見たうえで、部分補修で足りるならそう申し上げます。
駐車場舗装工事PRO 代表取締役 阿部 幸一
費用の考え方
個別案件の金額は現場条件で大きく変わるため、ここでは一般的な相場観をもとに「13台分の打ち替え」の費用構造を整理します。打ち替えは、既存舗装の撤去・処分(一般に1,000〜2,500円/㎡)と、新しいアスファルト舗装(一般的な相場で3,000〜7,000円/㎡)の合計が基本です。1台分の駐車スペースは約12〜15㎡が目安ですので、13台分では単純計算で約156〜195㎡。これに出入口付近の面積が加わるイメージです。なお、当社の参考価格はアスファルト舗装5,000円/㎡〜です。
※㎡単価は一般的な相場観です。約50㎡未満の小規模な工事では、職人の人件費・重機の回送費など面積に比例しない固定費が費用の大半を占めるため、㎡単価では算出できません(車1台分程度でも30万円前後からが目安)。総額はお見積りでご案内します。
付帯工事は数量で考えます。車止め(パーキングブロック)は1台分につき2本の設置が目安で、単価は数量によって変わる点に注意が必要です。10本未満の少数設置では1本あたり15,000〜20,000円(税別)程度かかるのが一般的ですが、今回のように13台分(26本規模)をまとめて設置する場合は1本あたり5,000〜10,000円程度まで下がります。区画線は1台分のU字ラインで5,000〜10,000円が目安です。また、近年は労務費やアスファルト合材の価格が上昇傾向にあり、見積もりが変動しやすい状況です。費用の全体像は駐車場舗装の費用相場を工事の種類別にまとめた解説記事で確認できますので、あわせてご覧ください。
よくある質問
打ち替えと部分補修は、どう使い分ければよいですか?
傷みの深さと範囲が判断の軸になります。表面の軽いひび割れや局所的な小さな穴であれば部分補修で対応できることが多い一方、陥没が複数箇所に出ている場合は路盤まで傷んでいる可能性が高く、部分補修を繰り返すより範囲をまとめて打ち替えるほうが結果的に合理的なケースがあります。現地調査は、事前に現場の住所・おおよその広さ・現状をお知らせいただいたうえで日程を調整しますので、迷ったら状態を見たうえでご提案します。
工事中もお店の営業は続けられますか?
現場条件によりますが、今回のように施工範囲を片側に区切ってまとめて行うなど、営業への影響を抑える工程計画を立てることが可能です。なお、舗装工事は品質確保のため雨天は原則中止となり、工程が後ろにずれる場合があります。繁忙期を避けたい等のご希望は、お見積もり時にお聞かせください。
管理会社経由の依頼や、複数物件の相談もできますか?
可能です。当社は法人・管理会社様からのご依頼にも対応しており、専用窓口(法人・管理会社様向けページ)をご用意しています。管理会社様と舗装業者の付き合い方については管理会社が舗装工事のパートナー業者を選ぶポイントの解説も参考になさってください。
対応エリア・無料見積もりのご案内
駐車場舗装工事PRO(株式会社K.Y.S)は、横浜市を中心に神奈川県内と東京都町田市・八王子市で駐車場舗装を手がけています。店舗駐車場の陥没・傷みが気になっている方、部分補修と打ち替えのどちらが適切か迷っている方は、お気軽にご相談ください。お見積もりは無料です。
お電話でのご相談は045-301-3949(平日9:00〜17:00)、メールでのお問い合わせはお問い合わせフォームから受け付けています。
監修:駐車場舗装工事PRO 代表取締役 阿部幸一(神奈川県知事許可(般-6)第75223号)。創業25年、公共の道路舗装から個人宅の駐車場まで手がける舗装のプロフェッショナル。